今日のChicora学園(4/16)観光地のゴミ問題どうする?

今日もわいわい授業がありました。

今日のお題は…

この前京都に観光客が来すぎてゴミ箱があふれているというニュースを見ました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3304ef720b1e4979ce58306aa46d19f05b9f7c29?page=1

でも京都市はあんまりお金がなくて対応できないらしいですね。

そこで京都のゴミ箱をなんとかしようというのが今回のお題です。

京都はお金がないと言っても年に100万円は使えるとしました。

 

1チーム目

このチームはゴミ箱の形状を変えるという案でした。

コミ箱があふれてしまうのは分別せずに捨てる人が多いからじゃないか?と考えてくれました。

特に京都は外国人が多くて分別の仕方があまりわからない人もいそうです。

またゴミ箱が捨てやすいと気兼ねなくポイポイ捨ててしまって、すぐにゴミ箱があふれてしまいます。

そこで、ゴミ箱の形を下からように変えるというアイディアを出してくれました。

ゴミ箱の入り口を下に向けることで、捨てようと思ったら、手を奥に突っ込むしかありません。

しかし、ちょっと汚そうなのであまり奥に手を突っ込めません。

だから捨てられるのはポットボトルのように長いものだけです。

こうすることにより、ちゃんと分別できて、しかも気軽にこのゴミ箱にペットボトル以外のものを捨てにくくなります。

これなら予算的にも問題はなさそうです。

でもこのチームの発表を聞いている間は私は正直あまり意味がわかっていませんでした。

しかし最後に、そのゴミ箱は実際に桑名でも使われていると聞いて(最後のスライド)、一気に現実味を帯びてきました。

実際に使われていて、効果が出ているものなら、京都でも効果を出しそうですね。

 

 

2チーム目

このチームはゴミ問題は京都だけじゃなくて、他のところでも起きているはずと考え

別のところではどう対策しているか?を調べてくれました。

そしたら、実際に熱海市では観光地のゴミ対策に成功しているようなので、それと同じようにすればいいと発表してくれました。

熱海市の取り組みは具体的には、ゴミ処理施設の能力を上げるということでした。

単純ですが、ゴミが出たらすぐに処理をするというのは効果がありそうですね。

ただゴミ処理上の改修に100万だけでは足りないんじゃないか?という点もあります。

 

 

3チーム目

いつもチーム決めはクジで決めているのですが、このチームは1年生や入ったばかりの子が固まってしまいました。

なので、まだパソコンの使い方に慣れていなくて、使い方を先輩から教えてもらいながら、スライドを作るのでいっぱいいっぱいな感じでした。

内容は英語の看板を作って、ルールを守ように呼びかけるというものでした。

普通の人ならルールを守ってくれるだろうということで、守らなかった人は罰してもいいんじゃないか?という意見でした。

 

 

 

勝負の結果は1チーム目が勝ちました。

1チーム目、2チーム目も実際に成功している例を探して、それを元に発表してくれました。

ただ今回のお題は年100万という厳しい条件がありました。

それを満たして効果を出せるのは1チーム目の意見かなと思います。

 

今回のお題は非常に難しいでしたね。

100万ぐらいで、できることだったら京都市もすでにやっているでしょうからね。

それを思いつくのはなかなか難しい話です。

でも、難しくても参考になるものがないか調べてみるという姿勢は素晴らしいですね。

 

京都のゴミ問題ではありませんが、東京オリンピックの時にテレビでやっていたゴミ箱対策案が批判されていたことを思い出しました。

このツイート(今はポスト)を見る限りちゃんと大人が考えた意見のようですね。

手前味噌ですが、このテレビで放送された案よりうちの子たちの方がいい案じゃないかな?と思います。

全く新しいことを考える(既存の成功事例は真似しない)という縛りだったのかもしれませんが。

 

でも、うちのように練習をしてないと、こういう意見が出るのも不思議ではありません。

「ゴミ箱考えて」といきなり言われた時に、「まずは成功事例を調べよう」ってすぐに思いつく人は正直大人でも少ないと思います。

3チーム目はまだあまり経験のない子たちが集まってしまったチームですが、やはり「成功事例を調べよう」という発想はなかったようです。

ゼロから自分たちの力だけでアイディアを考えようとしても、ありきたりなアイディアか、上のテレビで放送されたような突飛なアイディアばかりになってしまいます。

いいアイディアというのはほんの一握りです。

そのテレビで話し合っている人たちはみんなすごい人ですが、それでも世間から見ると「は?」と思うアイディアしか出せませんでした。

だから普通の人がゼロからいいアイディアを思いつくのは奇跡に近いです。

それを理解して、色々調べてみてそれを元に考えることは大切だなと思います。

「巨人の肩の上に立つ」というやつです。(昔の人が見つけたことや考えたことを元に、新しいことを考えること)

だから普通の中学生のうちの子たちの意見の方が、テレビで活躍している人たちの意見よりよかったのだと思います。

これからもそういう力をしっかりとつけていってもらいたいなと思います。

 

 

そして今回もう一つわかったのは、3チーム目のようにまだわいわい授業の経験が浅い子たちとずっとやっている子では発表に差があるということです。

今までは大体同じメンバーでやってきていたのであまり進歩に気づいていませんでしたが、新しく入った子と比べることで、どれだけ成長したかがよくわかりました。

3チーム目は1年生も多かったのですが、おそらく練習をしてなかったら中3でも同じような発表になっていたと思います。

つまり1、2チーム目と3チーム目の差が、うちに通っている子と通っていない子の差なんだなと感じました。

 

でも、この発表が終わった後、みんなから「さすがに初めての子ばかりのチームはかわいそうだから、次回から経験者をうまくばらけさせるようにチームを組んだ方がいい」と言われたので、次回からはバランスを考えてチームを組もうと思います。