3月はっけん授業 宇治市めぐり パート1
3月31日にはっけん授業に行ってきました。
今回は京都府の宇治市です。
なんとなく春休みは奈良や京都に行くことにしています。
去年奈良だったので今年は京都にしました。
でも京都は今観光客が多すぎてオーバーツーリズムが問題になっているので、嫌だなと思って、京都からちょっと離れた宇治市にしました。
みんなは京都市と宇治の違いはあんまりわかってなくて、「京都楽しみ」とか「誰が京都行くの?」とかずっと「京都」と言っていました。
そんな宇治市を巡る旅なのですが
まずは源氏物語ミュージアムに行きました。
今大河ドラマにもなっている源氏物語についての博物館です。
源氏物語ミュージアムについては→https://www.city.uji.kyoto.jp/site/genji/
私も源氏物語の内容は全然知らなくて、ちょっと難しかったのですが
色々体験できたりするコーナーがあって、そこはよかったです。
中は写真が撮れたっぽいのですが、撮ってはいけないものと思っていたので写真はありません。
その後お昼ご飯です。
食べたい店がまとまらなくて、分かれて食べることになりました。
中学生のグループはガストに行ったのですが(観光地なんでどこの店もちょっと高めなので)、私は小学生の子達とおにぎりを買って川沿いで食べました。
暖かかったのでちょうどよかったです。
ちなみに写真からわかるように、この川(宇治川っていいます)、流れがめちゃくちゃ速いです。
これは前日に雨が降ったとかではなく、毎日この速さだそうです。
なぜこんなに速いかというと、琵琶湖から出る川はこの1本だけで、琵琶湖の水が全部ここに流れてくるからだそうです。
(後でガイドさんに教えてもらいました。)
お昼を食べてからは
茶香服(ちゃかぶき)の体験をしました。
茶香服というのはお茶の味を当てるゲーム、つまりきき茶です。
室町時代からある競技だそうです。
まず簡単な説明を受けて、今日使われる5種類のお茶の葉っぱを見たり、匂いを嗅いだりします。
そして1周目はお茶の名前を教えてもらいながら順番に飲みます。
ここでお茶の特徴を覚えないといけません。
そこで味や色、香りについて渡された紙にメモをしていきます。
↑私が書いたメモ
2周目からはお茶がランダムに出てきてそれを当てないといけないので、ここでしっかりとメモをしておかないとわからなくなります。
でもどういうことを書けばいいかわからない…
しかも味の区別が、もうこの時点で難しい。
早速1個目と2個目の時点で味の違いがわからない!
とりあえずだいたい苦い!
それでも、次々出されるので、直感にしたがって、苦さなどをメモしていくしかありません。
5個目の玄米茶だけは簡単でした。
これは普段飲んでいるようなお茶に近い味なのですぐにわかります。(ちなみに今回の中で一番安いお茶)
これだけはみんな「これはわかる!」と言っていました。
で、2周目からが本番です。
2周目からは5種類のお茶がランダムで出てくるので、1周目に飲んだ味の記憶を頼りに、どれがどのお茶かを当てます。
まずはみんなでお茶をシャッフルします。(銀色の容器に5種類のお茶の葉が入っていて、シャッフルされた順番に出てくる)
そして一つずつお茶を入れてもらって、飲んでどのお茶かを当てます。
これがすごく難しい。
さっき飲んだはずのお茶ですが、全然わからない。
そしてもう一つ難しいポイントが、1度答えたものは後から変えられないということです。
お茶は一つずつ飲みます。そして飲んだらすぐにどのお茶か答えます。
お茶の名前の書かれたシールがあるので、それを貼って答えます。
全員がシールを貼ったら次のお茶が出てきます。
そして、次のお茶を飲んで「さっきのお茶はあれだった」と思ってももう修正はできません。
シールは一回貼ったらもう剥がせません。
一度答えたものは変えられないので、5種類お茶がありますが、4種類飲んだ時点で最後の1つの答えも決まってしまいます。(シールは5枚しかなくて、4枚貼ったら、もう残りは1枚です。)
だから5つ目は飲ませてももらえません。
ちなみに2周目の時は一番簡単な玄米茶が5つ目だったので、飲めませんでした。
そして3周目になってくるとさらに難易度が上がります。
なぜかというと、舌がバカになってくるからです。
同じような味のお茶を飲んでいるので、お茶の味が舌に残って違いが全くわからなくなってきます。(それでも玄米茶だけは全員正解していました)
ちなみに一番正解率が高かったのは私でした。
上のメモの写真でもわかる通り私は10問(5問を2周したから)中7問正解でした。
みんなは3問ぐらいしか正解できていませんでした。
でもこれはそれぐらいだと思います。
それぐらい難しいです。
途中で水を飲んでいる子がいてみんな「ズルだ」と言っていました。
お茶ばっかり飲んでいて舌がバカになっているので、一回さっぱりしたものを飲んで口をリセットしたい気持ちはすごくわかります。
ただ説明してくれた人(3枚上の写真でお茶を注いでくれてるお兄さん、若そうな見た目なのに宇治市の茶かぶきの大会で優勝したこともある)は
「途中で水飲んでもいいですよ。水飲んだぐらいじゃ舌についた味は落ちませんので。」
とサラッと言っていました。
茶かぶきの達人は、もはや味では判断しないそうです。
舌はすぐバカになってしまうので、香りや色、あとはお茶の粉がどれぐらい出ているかなど、味以外の情報で勝負するそうです。
しかも、大会が近づくと1週間前からカレーなど匂いの強いものは食べないそうです。
そして大会当日来ていく服は洗剤の匂いがしないように洗剤を使わずに洗うそうです。
それぐらい匂いにかけているそうです。
私はカレーの匂いを嗅いでも30秒後にはリセットされますし、洗剤の匂いが気になったことはないのですが、達人の嗅覚は全然違うみたいです。
そんな世界があるなんて初めて知りました。
茶かぶきは全部同じ条件になるように、全部同じ湯の温度(90度)、時間(1分半)でお茶を淹れます。
だからそのお茶に合った入れ方をしていないので、本来の旨みは引き出せません。
そこで最後に今回いただいたお茶の中で一番高い宇治玉露茶を、一番美味しくなる淹れ方(ちょっと低い温度でじっくり淹れる)で淹れていただきました。
それはもう私が知っているお茶とは全然違う飲み物でした。比喩じゃなくて本当に全然違う飲み物です。
誰かが「出汁みたい」と言っていたのですが、解説してくれてたお兄さんによると、玉露茶は料理の出汁と同じでアミノ酸が入っているそうです。だから「出汁みたい」という表現は間違っていないそうです。
最後に飲んだ宇治玉露茶も含めて知らない世界をたくさん知ることができました。
長くなったので今回はここまで、続きはまた次回