今日のChicora学園(12/15)もし母音しかしゃべれなくなったら?

月火が休みで授業は4日ぶりでした。

今日もわいわい授業がありました。

今日のお題は

東大入試に「紫外線しか見られない宇宙人がいたらどんな文明を発展させるか?」という問題がありました。

https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400081307.pdf

海外の人が受けるようの試験なので、日本人はこんな問題に当たることはありませんが。

これを中学生がそのままするのは難しい(紫外線がどういうものかよくわかっていない)ので、少し変えて

「もし人類が急に母音しかしゃべれなくなったとき、学校はどう変わるか?」

というお題にしました。

さすがに母音は何かわかりますし、学校なら考えやすいかなと思います。

チームに分かれて発表してもらいました。

1チーム目

漢字や英語の読みができなくなるので、それらの勉強がなくなるそうです。

そして身振り手振りの説明が多くなり、手話で会話するようになると予想してくれました。

だから学校でも手話の勉強をするようになるそうです。

2チーム目

こちらはパワーポイントで作ってくれました。

まずは会話ができないので文章でやりとりすることになるというところから考えてくれました。

そうなると意思疎通をスムーズにするためにタイピングが早くないといけません。

だから学校ではタイピングが義務化されると考えてくれました。

また、タイピングは必須なので、机にキーボードを埋め込むそうです。

そうすればいつでもすぐにタイピングができます。

また、タイピングで意思疎通をするメリット、デメリットも考えてくれました。

メリットは発声する機会が減るので、感染症対策になるということです。

特に今は黙食をするように言われていて、喋りながらご飯を食べるのは感染症のリスクがあるのはみんなよくわかっているみたいです。だから母音しか喋れなくなればご飯のときに喋ることもなくなり、感染症のリスクが減ると考えてくれました。

デメリットはタイピングで会話できるようになることで、授業中に友達同士で話ができてしまうということです。

今までは授業中はしゃべれませんが(喋ると先生にすぐバレるから)、声に出さなくていいなら簡単にはバレません。

そうなると先生の方でできる対策は、机の間を歩いて(机間巡視)生徒の様子をチェックするしかありません。

そうなると授業の進みが遅くなります。(チェックする用の先生を急に雇うことはできませんので。)

そうなると授業がしっかりできずみんなの成績が下がってしまうのではないか?と考えてくれていました。

勝負の結果は2チーム目が勝ちました。

やはり2チーム目の方がしっかりと考えてくれていたのがよかったと思います。

このお題は「手話でのコミュニケーションになる」「文字によるコミュニケーションになる」というところは誰でもすぐに思いつくところかなと思います。

ですので、そこが結論ではなくて、そこからどれだけ掘り下げて考えられるかが大切だと思います。

その面で2チーム目は文字(タイピング)によるコミュニケーションから考え始めて、

制度の話やメリットデメリットまで考えてくれました。

そこがよかったなと思います。

また2チーム目は発表もうまかったです。

発表資料のパワーポイントに書いてないこともいろいろ言ってくれていました。

それが上で書いた黙食の話です。

今実際に学校で先生に言われていることを持ってくると、実際にイメージしやすいですし、説得力が増します。

「実際にうちの学校ではこう言われているので〜」と言われると「そうなんだ〜」と納得せざるをえませんね。

それはたった1つの例かもしれませんが、かなり強力ではあります。

ましてや今回のように「黙食」は一部の学校だけではなく、日本中の学校で言われててもおかしくないとわかりますのでいいと思います。

例えば陵成しかやってなさそうなことだと、それを言っても「え、陵成だけでしょ?」と思われて説得力は減りますが。

そのように一部の事例にならなければ、積極的に自分たちが聞いたことなどを発表に混ぜていくといいかなと思います。