今日のChicora学園(4/23)陵成が廃校になったらどう利用する?

今日もわいわい授業がありました。

 

私は土曜日に藤原岳という山に登ってきました。藤原岳は陵成中の校歌に出てくる山ですね。

陵成の校歌はリズムに合わせるために「ふじわら”が”たけ」と”が”が入っているので、みんな「ふじわらがたけ」と言いますが、本当は「ふじわらだけ」です。

そんな藤原岳の登山道の入り口の近くに西藤原小という小学校がありました。

西藤原小↑

「ありました。」というのは単純に「あった」という意味ではなく、今は廃校になっているという意味です。

しかし、全国的に見れば少子化で廃校になる学校が増えているわけです。

調べたらこの2002年〜2020年の18年間で8500校も廃校になっているそうです。

8500÷18年=472.2  つまり1年間に472校ほどのペースで廃校になっています。

つまり1日1校以上のペースで廃校になっています。

日本全体で見るととんでもないペースで廃校になっているわけです。

そこで文部科学省は廃校を利用したい人を募集しています。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyosei/1296809.htm

↑文部科学省のサイト

そこにある廃校事例集を見るととんでもない量の事例が載ってます。

学校を水族館にしたり、研究所にしたり、酒蔵にしたり、交流施設にしたりいろんな使い方をしています。

近くだと多度西小を「子どもアイデア楽工」というNPOが使っていますね。

http://www.kidea-gakko.or.jp/

 

ということで、今日のわいわい授業のお題は「廃校を利用して何かしよう」です。

行ったこともない学校で考えるのは大変なので、もし陵成中が廃校になったらどう使うか?を考えてもらいました。

(陵成は今年からクラスが増えているぐらいですし、東小は相変わらず生徒が多いし、南小も数年前から2クラスに増えているので、全く想像はできませんが。)

改装費用は家内大きくなるので改装費用のことは考えなくていいとしています。

チームに分かれて話し合ってもらいました。

 

 

1チーム目

このチームはまず「お金が発生する空間」と「お金が発生しない空間」について業務スーパーやサイゼリアの例を挙げて説明してくれました。

業務スーパーと普通のスーパーの写真を比べてみて何か気づくことはありますか?

業務スーパーは段ボールのまま売ってます。

これはただ陳列する棚をケチっているのではなく、バックヤードを作っていないということです。

バックヤードは「お金が発生しない(稼げない)空間」です。

業務スーパーはその空間をなくすことで、商品の値段を安くすることに成功しているそうです。

あとサイゼリアのキッチンもかなり狭いそうです。(サイゼはレンジでチンしてるだけですからね)

その前提のもとに考えてくれたのが、コンセプトレストラン街です。

各教室に一つの飲食店が入ります。

しかし、各教室に厨房を作っていたらお客さんの入るスペースが狭くなってしまいます。

そこで、厨房は職員室などにまとめて、そこから各教室に料理を持って行くそうです。

また各教室でそれぞれのコンセプトを持たせて、接客する人を変えたり、料理を変えたりするそうです。

そうすることで、1回来ても、また他の教室にも行ってみたいな、と思わせてリピートしてもらえるようになるそうです。

時間が足りなくて、最後のスライドは途中になってしまいました。

 

でも「お金が発生する空間」と「お金が発生しない空間」の考えはすごいなと思いました。

業務スーパーと普通のスーパーの写真を出して、「違いはなんだと思いますか?」と問いかけてみんなの注目を引いたり

話の進め方が非常にうまかったです。

ちなみにその「お金が発生する空間」はこの前テレビか何かで見たそうで、それを早速使ったそうです。

でも、そうやって仕入れた知識を使えるのも素晴らしいですよね。

 

 

2チーム目

このチームはまず廃校になる理由を調べてくれました。

これは予想通りですが、小中学校が廃校になる理由は過疎化です。(高校が廃校になるのは過疎化じゃなくて、再編が一位ですね。)

つまり、陵成が廃校になるということは、普通に考えて少子化が進んだということ

でも、陵成地区は住宅地ばかりなので、限界集落のようになるとはあまり考えにくい

つまり、周りには高齢者はいるだろうと考えられます。(実際30年後とかはそうなりそう)

そこで高齢者向け、若者を集められることをしようと考えてくれました。

そのために、いろいろなセミナーを開くこと考えてくれました。

音楽室で楽器教室やパソコン室でパソコン教室など、既存の教室をそのまま使えるのもいいですよね。

それをすることで、高齢者は趣味を見つけられますし、若者もやってきて子育てもしやすい環境になるそうです。

 

このチームは周りで高齢化が起こっている未来を想像して、それを元に考えてくれたのがいいですね。

商売をするとなると周りの環境はすごく大切ですからね。

まずは周りから考えていくのはいいことだと思います。

 

 

3チーム目

発表中の写真撮るの忘れた…

このチームも2チーム目と同じように陵成が廃校になるということは

陵成の周りで高齢化が起きていると考えてくれました。

陵成地区もそうですが、ニュータウン、新興住宅地は初め若い世代が一気に入りますが、同じような世代の人が住んでいるので高齢化した時が大変です。

そこの時に求められるのが高齢者向け施設です。

実際ライムの丘もできています。(星見が丘や松ノ木は一番子供が多かった頃に比べば高齢化してきていますよね。)

でもそういう高齢者むけの施設を作るとなるとある程度の敷地面積が必要です。

陵成中ならその面積の面は軽くクリアできています。

時間がなくてここら辺までしかスライドが作れませんでした。

あとライムの丘は大山田地区のちょっとはずれにありますが、陵成中は大山田の真ん中にあります。

だから多くの人が通いやすく立地の面でも優れています。

 

このチームも陵成が廃校になるということは、つまり高齢化が進んでいるだろうという仮定のもと考えてくれました。

しかも実際陵成地区は一部ではそういう現実が見えてきていて、ライムの丘が作られたことも触れてくれていて、仮定ではなく差し迫った現実として説明してくれたのがよかったですね。

 

 

今日の発表で一番よかったのは

1チーム目ですね。

今日はほぼ差がありませんでした。

どのチームも導入が素晴らしく説得力がありました。

2、3チーム目は陵成の周りが高齢化しているだろうという仮定のもと考えてくれました。

1チーム目はそうではありませんでした。

でも、1チーム目の初めの「お金が発生する空間」の話はそんなことも知ってて、それを活用するのはすごいなと感心ししました。

私もこのお題を準備した時に高齢者施設というのは考えていたので、レストランというのは意外でした。

いろんなレストランが並んでいるレストラン街ってワクワクしますよね。

そういう明るい雰囲気が想像できたのでよかったです。

でも、後から2、3チーム目の高齢化しているからという発表を聞くと「やっぱりそうだよな、レストランは現実的には厳しいよな」とも思いました。

だからほぼ差はなくどのチームもよかったです。

 

 

今回は先週の反省を生かして、チームに偏りが出ないように。高校生をバラバラのチームにしました。

なので全チームレベルが高くなったのでよかったです。

しかしそうなるとどうしても高校生が結構引っ張ってしまって、あまり中1の子達がついていくだけになりがちでした。

特に今日の発表はどのチームも根拠がしっかりしていて、そこの部分は高校生や中3が発表してくれました。

そういうところも中1の子達も理解して、発表できるようになるともっと良くなっていくかなと思います。

まあ、まだ中1の子達は歴が浅いので、そういう先輩たちのやり方や考え方を身につけていってもらえればいいなと思います。